スケアメ!
既に本格的にシーズンは始まっており、安藤美姫の祝福に満ちたスケートに思わず涙したり、昨季から発言がぐっと大人になった浅田真央の揃いに揃ったSP、FP、EXに感嘆したり、ペアの高橋/木原組(成龍)に胸打ち抜かれたり、キュートなマルケイやかっこいいトマシュに動揺を隠せずにいたりしていたのですが、ついにグランプリシリーズが開幕しました。
グランプリシリーズといえば、シーズン序盤のプログラムのお披露目のような大会だと思いますし、例年なら、各選手の課題や挑戦がふんだんに盛り込まれたプログラムは、シーズン序盤での完成度があまり高くないものですけれど、さすがに今年は、五輪シーズンということもあり、どの選手も「勝負プロ」を序盤とは思えない完成度で披露してくれました。ていうか、こっからシーズン後半にかけて、更にブラッシュアップされてくの?凄い!こんな時、ファンが出来る事は数少なく…テレビの前(もしくは会場)で燃え尽きて灰となるか、「が、眼福…」と小さくつぶやくか、しかありません。
また、今大会を観ながら、「ジャンプとスケーティングスキルの相関関係、というものが本当に分かり易くなったな」と感じていました。
幅があって、高さがあって、ランディングが伸びる、そういうジャンプは、美しいスケーティング、つまり、その前の助走から成立するものである。評価されるジャンプは、その前のスケーティングから評価されている。
そう考えると、今の採点方式の基本は凄くシンプルで分かり易く、競技者にとっても親切なものなんだな、と再確認したりしました。
質の高い技術が定着した、とみなされれば、PCSも上がって行く。今回、町田選手に高いPCSが出たことは、「あくまで、スケートの技術が、あの表現を可能にしている」というメッセージであり、それが競技である、という事だな、と思います。