浅田真央の話

ソチ五輪後、フジテレビで放送された浅田選手の特番を、とても面白く観た。

 

まあ、TVショウですから、ドラマチックな作りにはなってると思いますし、彼女の努力を「奇跡」というのは、ちょっとさすがに特別視しすぎじゃないですか、と言う気もするけれど、それ以上に、面白い姿満載で興味深かった。

 

ワイプで自分の姿を見つめる浅田真央の表情は興味深く、また、ユナキムについて率直なやり取り(に見えた)がなされている事も面白かった。もちろん、それがすべてだとは思わない。しかし、本人たちの意思とは関係なく、比較され続け過剰なライバル煽りをされ、それを今「ぎくしゃくした部分があった」と口に出来る二人。それに対して、番組中「申し訳なかった」と三宅アナウンサーが謝ったのはなかなかいい場面だと思った。大人として、年長者として、マスコミ関係者として、やるべき事だ、と思った。

佐藤先生との練習や、タラソワ、ローリーとのやりとり、ジュニア時代にユナと笑い合ってる姿。二人の関係についての直球のインタビュー。それらはとても興味深かったので、私は、いい番組だ、と思った。

大体、私だってユナだけがライバルって思ってるわけじゃないけれど(そもそも、フィギュアスケート自体誰かと戦う競技、と思ってない)浅田真央を語る上でユナの存在が有る、というのはそれはそれで「豊かな」事だとも思うのだ。ひとつのエピソードとして語りたいと思うって言うのも、不自然な事ではないと思う。事実、二人はいたんだし。その上で、あの過剰な煽りも重圧も日韓戦扱いも、まとめて選手が総括する。
それをさせてしまう事を、大人として恥ずかしく思うし、20歳そこそこで、それが出来てしまうのは、なんて大人なのだろうと素直に思う。

 

 佐藤先生のこれ、すごくよかったです。
次は、バンクーバからソチまでとして、また、出してもらえないかしら。

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